Research

中村研究室の紹介

研究室の目標と信条

最先端の研究を推進する中で、国内外の学生、若手研究者と切磋琢磨し、自分自身で問題を設定し、解決できるアカデミックリーダーや他分野で活躍できる国際的視野を持った人材を育成したいと考えています。学生が主体的に研究を推進できる環境を整え、援助が必要な時には十分な議論を重ねることで解決への道筋を付けるように一緒に研究を楽しみたいと考えています。

普段の研究生活

研究拠点である加速器施設は学外にあるため、普段は、本郷キャンパスの理学部1号館3階の研究室で、実験のデザイン、実験データの解析、実験装置のR&Dを進めることになります。定期的にJLab, Mainz, 東北大、京大、東工大の研究者と議論を行い、そこで自分の研究の現状報告、これからの研究プランを議論します。米国JLab, ドイツMAMI, 東北大ELPH, 東海J-PARCなどの加速器施設でビームタイムがあるときは現地で準備、データ収集を行います。

研究テーマと国際共同研究

ハイパー核電磁生成分光研究、崩壊π中間子分光、ハイパー核寿命精密測定研究などの国内外の加速器研究施設で展開する国際共同研究(数10名から100名程度)のうちどれかを自分のメインの研究テーマとして選びますが、ビームタイムなどのマンパワーが必要な時は、他大学、研究施設の学生、研究者と力を合わせて研究を強力に推進します。東北大、京都大、東工大などの学生と本研究室の学生は協力、切磋琢磨しながら研究を進めます。

実験

実験は国内外の加速器施設を使って行います。アメリカジェファーソン研究所(JLab)の大型実験のビームタイムは数年かかりで準備して実験遂行も1年以上かかります。その研究を論文テーマにする学生はアメリカに長期に滞在することもありえます。ドイツマインツ大学MAMIの実験はそれよりは頻繁で、1年に1回程度数週間から1ヶ月ぐらい、現地に滞在して実験を遂行します。東北大学電子光理学研究センター(ELPH)のビームタイムは年に数回、もっと短期間で行います。自分の研究テーマの実験はその学生が主導して進めることになりますが、それ以外のビームタイムであっても共同研究グループが協力して実験を進めます。ELPHのビームタイム以外は24時間体制で、参加者全員が交代制でシフトをとり実験を行います。

学会・研究会

日本物理学会や国際共同研究グループのコラボレーションミーティングでは積極的に発表、議論してもらいたいと考えています。また、国際会議、国際スクール等にもできるだけ多く参加して、自分の研究成果を発表議論することで、国際的な視野を育ててもらおうと考えています。

研究室見学

進学先として興味を持った学生は、是非研究室に見学に来てください。居室は理学部1号館の3階にあります。中村教授(居室312号室)と話をしたい時は事前にメールで連絡をください。

櫻井研究室の紹介

研究テーマと共同研究

大学院生は、それぞれ独立した研究テーマについて国内外の研究室とコラボレーションを形成して研究をしています。テーマによりますが、10-50人程度の共同研究チームで研究します。櫻井教授は仁科加速器研究センターの主任研究員(櫻井RI物理研究室)も兼任しており、本研究室と互いに協力しつつ研究を行っています。

実験

実験は国内外の加速器施設を使って行います。理化学研究所の加速器施設がメインの実験施設になりますが、また、研究テーマによっては他の海外の加速器施設で実験を行うこともあります。

研究室見学

櫻井研は新しい学生を募集していませんが、櫻井教授とお話しをしたい時は事前にメールで連絡をください。

研究プロジェクト紹介

中村研の東京大学における研究プロジェクトはこれから研究室に参加する皆さんが切り開いていくことになります。今後、nexのページも拡充していきますが、とりあえず、共同研究グループとしてのプロジェクトは東北大学ストレンジネス核物理研究グループ、新学術領域研究「宇宙観測検出器と量子ビームの出会い。新たな応用への架け橋。」のページに書いてあります。

櫻井研では、各メンバーがそれぞれの研究テーマで研究をしています。研究内容は多岐にわたり、それぞれが自分の共同研究グループと一緒に研究を進めています。このほか、他研究室が主催する共同研究にも多く参加していますが、ここでは櫻井研が主体となって進めている研究テーマの一部を紹介します。研究内容の詳細は、物理学教室で毎年発行している年次報告書も合わせてご覧ください。

インビームガンマ線核分光による不安定核の構造研究

我々は、RIBFで得られる高強度不安定核を用いたインビームガンマ線核分光を通じて、陽子・中性子比率が安定核とは極端に異なる原子核の構造の異常性を研究しています。2017年まで行ってきたSEASTR国際共同研究に続き、現在はHiCARI国際共同研究チームの主要メンバーとして参加しています。